Community Loops
服がめぐり、人がつながる、まちのループ。
「Community Loops」は、地域で集めた衣服を福祉事業所で分別・メンテナンスし、
必要に応じてリペアして再び地域で活かす、環境省のモデル実証事業です。
衣服を捨てずに、地域やコミュニティで循環させることで、環境への負荷を減らします。
さらに、リペアカフェやワークショップを通じて学生や市民が集い、人とのつながりも広がる。
環境にも、人にもやさしい、小さな循環をまちに育てていきます。

概要
衣類回収
不要になった衣類やバッグを「そのまま着られる衣類やバッグ」「直せば着られる服」に分けて集めています。回収時に簡単なアンケートにご協力をお願いいたします。
分別・リペア
集まった服は福祉事業所や大学で仕分け。必要に応じてリペアやお手入れをして、もう一度活かせるように整えます。
販売会・ワークショップ
連携大学や地域で「リペアカフェ」を開催。リペアやアップサイクル体験、思い出とともに次の人へつなぐ古着販売会を行います。ドキュメンタリー映画『リペアカフェ』の上映会も予定しています。
透明性のある循環
NFCタグを活用し、「回収場所」「分別場所」「リペアの記録」「次のオーナーへのメッセージ」などを可視化します。これにより、服に新たな価値と愛着を加えるとともに、回収後の行き先について透明性を確保します。
回収ボックス設置場所と期間
benten103 (横浜・関内):2025年9月12日 – 11月30日
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神奈川大学 みなとみらいキャンパス 入り口:2025年9月19日 – 11月28日
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国際基督教大学 三鷹キャンパス :未定
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関西学院大学 西宮上ケ原キャンパス :2025年9月24日 – 10月8日, 10月15日 – 10月21日
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PLAT UMEKITA (大阪・梅田) :2025年9月24日 – 11月30日
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販売会とワークショップの開催
【2025年 9月12日(金)】
手放す、めぐる、生まれ変わる。 服と物語の交換の夜 〜地域をまるごとクローゼットにする「Community Loops」キックオフ!〜
イベント詳細
プレスリリース・メディア
実証事業の目的と背景
合同会社CYKLUS(代表:平田健夫)とハーチ株式会社(代表取締役:加藤佑)は、環境省「令和6年度補正予算 使用済衣類回収のシステム構築に関するモデル実証事業」に採択された新プロジェクト「Community Loops(コミュニティループス)」を、2025年9月より本格始動します。
本事業では、東京、横浜、大阪、神戸などの複数の地域で、大学や地域のコミュニティスペースを拠点とし、使用済み衣類の回収からリユース(再利用)・リペア(修繕)・アップサイクル(創造的再利用)までを一気通貫で実施。「地域内循環モデル」の構築を目指します。これにより、年間約50万トンにのぼる日本の衣類廃棄問題の解決に貢献すると同時に、モノを長く大切にする文化を育み、サステナブルな社会への転換を後押しします。
■背景:なぜ今「衣類循環」なのか?
日本では年間約50万トンの衣類が廃棄され、その多くが焼却・埋め立て処分されています。これは大型トラック約130台分が、毎日廃棄されている計算になります。この大量生産・大量廃棄のサイクルは、地球環境に深刻な負荷を与えています。
出典:環境省「SUSTAINABLE FASHION これからのファッションを持続可能に」
こうした課題に対し、政府は2030年度までに家庭から廃棄される衣類の量を2020年度比で25%削減する目標を掲げています。「Community Loops」はこの目標に向け、単なる衣類回収にとどまらず、市民、大学、企業、自治体が連携し、地域内で資源を循環させる新しいモデルの社会実装を目指します。
■「Community Loops」事業概要
「Community Loops」は、使用済み衣類を回収し、リペアやアップサイクルを通じて新たな価値を与え、再び地域の中へ還していく循環型のプロジェクトです。
- 実証期間: 2025年9月〜11月(終了後も継続・発展予定)
- 事業内容:
- 衣類回収:大学や地域のコミュニティスペースに衣類回収ボックスを設置。「そのままリユースできる衣類」「リペアをすれば着られる衣類」「素材として活用できる衣服」など、状態に応じて分別します。
- 分別・リペア:回収した衣類は就労継続支援B型事業所もしくは各大学内で仕分け・分別し、必要に応じてリペアなどのメンテナンスを実施します。
- ワークショップ・ドキュメンタリー上映イベントの開催:10月以降、各大学や地域コミュニティ内で「リペアカフェ」を開催し、リペアやアップサイクルの体験ワークショップ、持ち主の思い出と共に新たなユーザーへ引き継ぐ古着の再販売会を行います。ハーチ株式会社運営メディアIDEAS FOR GOODが制作したドキュメンタリー『リペアカフェ』上映イベントも行います。
- 多様な地域内循環の構築:上記の取り組みにより、コミュニティ内での衣類の循環を促すと共に、人と人、人と地域をつなぐ多様な循環(Community Loops)を生み出します。
- 衣類回収:大学や地域のコミュニティスペースに衣類回収ボックスを設置。「そのままリユースできる衣類」「リペアをすれば着られる衣類」「素材として活用できる衣服」など、状態に応じて分別します。
■連携パートナー
本事業は、以下の大学、企業、地域コミュニティと連携して実施します。
- 連携パートナー:
- 関東エリア: 国際基督教大学、青山学院大学 Around20、神奈川大学、関内イノベーションイニシアティブ株式会社、就労継続支援B型事業所エールヨコハマほか
- 関西エリア: 関西学院大学、TOPPAN株式会社ほか
- 衣類回収実施拠点(一部予定含む)
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- 関東エリア: 国際基督教大学三鷹キャンパス(東京都三鷹市)、神奈川大学みなとみらいキャンパス、benten103(横浜市中区)
- 関西エリア: 関西学院大学(西宮上ケ原キャンパス)、PLAT UMEKITA(大阪市北区)ほか
- 協力: 横浜市
■事業の5つの特徴
- 「修理」と「創造的再利用」で価値を高める循環
「まだ着られるのに捨てられてしまう服」に、リペアやリメイクというひと手間を加え、再び愛される一着へと生まれ変わらせます。 - 大学との「共創」による次世代への継承
神奈川大学経営学部 道用大介教授のゼミ生を対象に連続ワークショップを開催。デザイン思考や経営工学の専門知識を活かし、課題解決型学習(PBL)を実践することで、サーキュラーエコノミーやサステナビリティの視点を持った次世代人材の育成に貢献します。
また、関西学院サステナビリティ推進本部公認学生団体KG SDGsキャンパスサポーター、国際基督教大学SDGs推進室、青山学院大学でスローファッションに取り組む学生団体Around20とも連携して使用済み衣類回収を実施し、大学コミュニティ内循環の構築とリペアカルチャーの醸成を目指します。 - 多様な人が活躍できる循環づくり 就労継続支援B型事業所と連携し、障がいのある方や就労困難者の方々と共に衣類の仕分けやリペアを行い、地域内循環モデルに誰もが参加しやすい場を育んでいきます。
- テクノロジーで服の“物語”を紡ぎ、透明性のある循環作り
NFCタグ(近距離無線通信技術)などを活用し、「回収場所」「分別場所」「リペアの記録」、服が持つ背景や持ち主の思い出といった「ストーリー」を可視化。次の持ち主へと物語を継承していくことで、一点ものの価値を創出し、モノへの愛着を深めるとともに、回収後の行き先についての透明性を確保します。 - ドキュメンタリー映画『The Repair Cafe(リペアカフェ)』との連動によるリペア文化醸成
壊れたモノを無料で修理するオランダ発祥の市民活動・リペアカフェを追った映画、「The Repair Café」上映を通じ、修理文化と地域のつながりを再発見。本作は、「修理したいのはモノだけじゃなかった」をテーマに、モノへの愛着や人との繋がりを取り戻す人々の物語を描いています。上映会を通じて、参加者と共に“修理する文化”の価値を再発見し、地域コミュニティの活性化とサステナブルなライフスタイルへの行動変容を促します。

モデル実証事業の結果レポート
2025年12月のモデル実証事業終了後にレポートを公開します。(2026年1月予定)
運営・協力
環境省 令和6年度補正予算 使用済衣類回収のシステム構築に関するモデル実証事業
Community Loops運営: ハーチ株式会社・合同会社 CYKLUS
協力:横浜市
